ネットワークエンジニア:理想のキャリアパス

ネットワークエンジニアの仕事には、大きく「提案、設計、構築、保守、運用、監視」などがあります。これらのどの役割を担えるのかは、就職先の会社に大きく依存します。

一般的な転職サイトなどでは、ネットワークエンジニアになれば先ずは「運用・監視」などを担当するというような説明もありますが、例えばCiscoゴールドパートナーなどの企業に就職した場合には最初から「設計・構築」の担当としてお仕事をするケースもあります。そもそも親会社が「提案、設計、構築」を担い、子会社が「保守、運用、監視」などを担うという形もあり、会社により担当できる仕事・担当できない仕事があることを先ず認識しましょう。

つまり、ネットワークエンジニアのキャリアパスを考える上で会社選びが重要となります。

その前提で、比較的給料の高い役割である「提案・設計」を担当するネットワークエンジニアになるための当方の考える理想的なキャリアパスを紹介したいと思います。

ネットワークエンジニアのキャリアパス

◆ 転職などで未経験者がネットワークエンジニアになる場合

仕事が見つけやすいという点、マニュアルが完備されていて仕事がしやすいという点からも、先ずは「運用・監視」からスタートするのが手だと思います。また、実際に運用・監視を担当することで、将来的に「提案・設計」などの担当になった際、その時に培ったスキルや経験はとても役立ちますし、その視点を考慮したネットワークシステム作りができると思います。

運用・監視のネットワークエンジニアの経験ができれば、次のステップとして「保守・構築」または「設計・構築」の仕事を見つけやすく(転職しやすく)なります。仕事の見つけやすさ転職のしやすさという観点からは「運用・監視」⇒「保守・構築」の仕事の方が見つけやすいかもしれませんが、「保守」の経験をしなくても最初から「設計・構築」の担当をすることも可能ですから、早い段階で「設計・構築」を担当したい場合、その役割を担わせてくれる会社を探しましょう。この時点で「ネスペ」や「CCNA/CCNP」を保持しておいた方がいいです。

次に「設計・構築」のお仕事を担当することになった場合のステップアップについては、以下の「新卒でSIer、NIer、Ciscoゴールドパートナー(大手)などに就職できた場合」の記事をご参考頂ければと思います。

以上の通り一般的に言われている理想的なキャリアパスは、NWエンジニアの未経験から入りやすい「運用・監視」を経験してから「構築・保守」を担当して、最終的に「設計・提案」の仕事をするという流れとなります。

仕事内容のステップアップ:「運用・監視」→「保守・構築」→「設計・構築」→「提案」

ただし、理想的なキャリアパスは人それぞれですから、例えば「提案・設計」の仕事に興味がなくて「構築・保守」の仕事が好きな人は、そこをゴールとして「構築・保守」のスキルを磨いていくという考え方もありだと思いますし、そこはその人の価値観次第だと思います。

◆ 新卒でSIer、NIer、Ciscoゴールドパートナー(大手)などに就職できた場合

最初から「設計・構築」のお仕事を担当することになるケースが多いですが、先ずトレーナーとなる先輩が担当している設計、構築の作業をお手伝いするポジションとして仕事をすることになるかと思います。数年後には中規模ネットワークくらいであれば1人で設計、構築を担当できるスキルを身につけられるようになりましょう。

設計・構築のスキルが身についてくれば、小規模な案件の「提案」も担当させてくれるようになるかと思いますので提案資料作成のスキルも身につけていきましょう。また、プロジェクトの役割も「メンバー」から「PL」にステップアップできるように、ネットワーク技術力だけでなく、プロジェクトの遂行能力を高めていくようにしましょう。

・ 仕事内容のステップアップ:「構築」⇒「設計」⇒「提案」

・ プロジェクトの役割のステップアップ:「メンバー」⇒「PL」⇒「PM」

理想的なキャリアパスは、自分が何をしたいのか(どのような役割を担いたいのか)によって大きく異なるため、人それぞれだと思いますが、1つの例としてご参考になれば幸いです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加