インフラエンジニア・ネットワークエンジニアに英語力が必要な理由

英語力が必要といっても、Listening, Reading, Writing, Speaking のすべてができなくても英語の技術文書を読めれば、ネットワークエンジニアとしてほとんどの業務は遂行できます。※ 外資系のお客様をアカウント対応している場合には「読める」だけでは対応できません。

この記事では、ネットワークエンジニアに英語力が必要となる理由やシチュエーションなどを実体験をもとに紹介したいと思います。

最新の技術解説の情報は、英語のドキュメントから得られる

これはIT機器の主要なメーカー(例えばCisco、F5、Palo Alto、Juniperなど)は当然ながら日本の企業ではなく、米国に本社を置く企業であり、全ての技術文書は先ず英語で作成されて先ず英語のドキュメントが公開されます。

最近では日本語ドキュメントが充実してきていますが、それでも最新の情報をキャッチアップできるわけではないので、最新機種や最新ソフトウェアの機器を導入する際には英語の文書を読める力は最低限必要となってきます。

各メーカーで提供されているツールを使用する場合にも、当然その説明などは英語で書かれていますし、何をするにしても英語を読める力は必要となります

外資系企業の案件対応する場合に英語力が必要となる場合がある

外資系企業であっても多くの場合は担当者は日本人であることから、顧客対応にあたり英語力が求められないことが多いです。しかし、海外拠点とのネットワーク接続を行う場合や、海外本社のITシステムとの連携を行う場合などにおいて、海外現地の担当者とで英語でやりとりが発生する場合もあります。

メールでのやりとりだけで良いのなら「ReadingとWriting」の英語力だけで対応できますが、テレカンなどで打ち合わせを行う場合には、「ListeningとSpeaking」の英語力が求められることがあります。

ただし、こちらの英語レベルに応じて現地の外国人の方もゆっくり丁寧な英話を話してくれることが多かったですし、設計資料などで図示しながらコミュニケーションを行えば、それほど高いレベルの「ListeningとSpeaking」の力は求められないと感じました。

英語力が必須の入札案件が時々発生することがある

機器の保守の観点から、海外でのネットワーク機器の導入はその現地のベンダーが行うことが一般的なのですが、イレギュラーなケースとしてまれに海外へ行き導入作業を行うような案件もあります。本社は日本で、支社に海外支店がありシステムの構成上、海外の現地ベンダーではなく、こちら側で導入作業を行わなければならないケースです。

そのような案件の場合、お客様から受領するRFP(Request For Proposal:提案依頼書)には「 海外での現地導入にあたり、英語で意思疎通が行えるプロジェクトメンバーがいること 」という記述があります。

こういった入札案件の場合、部や課の垣根を越えて「 対応できる人いますか? 」という声がかかります。そこで手をあげることができれば、あなたの社内評価は一気に上がりますし、とても貴重な経験値が得られます。

以上となります。もちろん、英語力がなくてもインフラエンジニアやネットワークエンジニアとしてお仕事をされている人もいらっしゃいますが、高みを目指すという観点や、仕事の幅を広げるという観点から、英語力を身につけておくことを強くお勧めします。

なお、ネットワークエンジニアが最も評価される資格であるCCIEについても、ご存知の通り、CCIEラボ試験が日本語化されることは先ずありませんので、CCIE取得を将来的に考えている人はぜひ英語力を高めておきましょう。

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