CCNA



   情報システム部の担当者

  我が社の事業計画も拡大し札幌支店を開業することになりました。そこで、東京本社とのネットワークを
  構築して頂きたい。大阪支店、名古屋支店と同様に札幌支店のエンドユーザは、東京本社のサーバに
  売上のデータを送信できて、朝一番と夜にメールの送受信が出来ればいいだけです。拠点間の通信は
  東京本社とだけ通信できればOKであり、他支店との通信は一切必要ありません。


  ルーテッドプロトコルの特定

  下線部の発言にある「データ伝送」を行う時には、一体どのプロトコルを使用してデータ伝送を行うのか
  確認するのはとても大切なことです。今でこそIPネットワーク化が絶対的に進んでいますが、一昔前は
  IPXやAppleTalkも常に視野にいれてネットワークの構築を考える必要がありました。
   
  このユーザデータを転送するためのホスト間で使用するプロトコルを、ルーテッドプロトコルと言います。
  ルーテッドプロトコルはルーティング対象プロトコルのことであり、IP、IPX、AppleTalk、Decnetなどです。
  これらのプロトコルにはヘッダ情報が含まれることから、ルーテッドプロトコルと呼ばれています。一方、
  ルーティングプロトコルとは、宛先のホストへパケットを送信するために知っている経路情報をお互いに
  交換するためのプロトコルです。具体的には、RIP、IGRP、EIGRP、OSPF、ISIS、BGP、などがそうです。


                       



   情報システム部の担当者

  東京本社にあるサーバはMSのSQL Serverを使用してます。 IPアドレスは [ 172.20.1.10/25 ] であり
  メールサーバのIPアドレスは[ 172.20.2.10/25 ] となります。札幌支店から一度に送信されるデータは
  300Kbyte以上超えるものはなく少量のものだけです。札幌支店の各グループのサブマネージャだけが  
  1日の結果を夜8〜9時頃の間にだけ送信することになっています。
   
  PCの合計は15台ほどであり、サブマネージャは 3人います。LAN側は[ 172.20.8.0/25 ] でWAN側は
  [ 172.20.0.0/30 ] の割り当てでお願いします。快適なネットワークよりもコストを最低限に抑えたコスト
  優先のネットワークを構築していただきますようお願いします。



    スタティックルーティング or ダイナミックルーティング

  下線部にあるようにSQLサーバとMailサーバはそれぞれ異なったネットワークにいるので、札幌支店の
  ルータはこれら2つの経路情報を知る必要があります。同時に、東京本社のルータも札幌支店の経路
  情報を知る必要があります。つまり、通信を行うためにはルータは互いの経路情報を知る必要がある
  ということです。経路情報を知るためには、手動でルータのルーティングテーブルにルートを追加する
  スタティックルーティング、またはルーティングプロトコルを使用することによりルーティングテーブルを
  動的に検索、更新させるダイナミックルーティングの2種類があります。
   
  どちらのルーティングプロトコルを使用するのかは、今回のケースではWANサービスに依存することに
  なります。今回のケースでは、データ伝送が少量であり、データ伝送が行われる時間帯が限られており
  コスト重視であることから、選択すべきWANサービスではISDN接続となります。そして、このISDN接続
  では、ダイナミックルーティングを行うとセッションが切れずに回線料金がどんどん加算されていく事から
  メイン回線となるWANサービスをISDN接続にする以上、スタティックルーティングにする必要があります。


   WAN回線の種類

  CCNAの範囲に限定した場合、WAN接続としては @ 専用回線 A 回線交換 B パケット交換 の3つ
  をあげることができます。@はデジタル専用線、AはISDNダイヤルアップ接続 BはFrame-Relayなどが
  該当します。これらのWANサービスにおける「速度性」と「経済性」の順番は以下の通りに並べられます。

CCNA範囲のWANサービス
速度性の高い順番 デジタル専用線 → FrameRelay → ISDNダイヤルアップ接続
経済性の高い順番 ISDNダイヤルアップ接続 → FrameRelay → デジタル専用線

  今回は速度性ではなく経済性を求めたこと、常時接続の必要性がない事から、ISDN接続が正しい選択。


   Ciscoルータの設定

  札幌支店は東京本社の [ 172.20.1.0/25 ] と [ 172.20.2.0/25 ] の2つのネットワークを知る必要があり、
  東京本社は札幌支店の [ 172.20.8.0/25 ] のネットワークを知る必要があります。そしてこれらの経路
  情報はスタティックルーティングにて以下の通り、両拠点のCiscoルータにて設定する必要があります。

   

 - 札幌支店のCisco2503のスタティックルーティング設定 -

 
Cisco(config)# ip route 172.20.1.0 255.255.255.128 172.20.0.2
 
Cisco(config)# ip route 172.20.2.0 255.255.255.128 172.20.0.2


 - 東京本社のCisco3640のスタティックルーティング設定 -
 Cisco(config)# ip route 172.20.8.0 255.255.255.128 172.20.0.1




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