この記事を読む前に「ネットワークエンジニア - 雇用形態」を先に読むと理解しやすくなります。

 ◆ ネットワークエンジニアの転職 - そもそも転職する必要があるのか

 あなたがシスコのゴールド認定パートナーのような大手の正社員である場合、年収アップのためだけでしたら
 転職しない方がいいと思います。そのような大手の場合、転職してもそれほど大幅な年収アップが難しいのと
 年収アップしても、例えば「とてもストレスな職場であった」「上司が異常に管理(監視)してくる人だった」
 とか、そのようなマイナス面があった場合、年収アップ以上のダメージを受けることになる可能性もあります。

 一方、以下の10項目のうち
3つ以上該当する場合は、あまり良い会社で仕事をできていないかもしれません。
 本来転職は「現在の職場でも満足しているが、新たなフィールドで自分の能力を試してみたい」など、プラス
 思考なモチベーションにより行った方が良い結果が得られることが多いのですが、以下の項目に多く該当する
 ような楽しくないストレスな環境で仕事をしていると、自分(家族)だけでなく周りの人も不幸でもあるので
 より良い自分の居場所探しという観点で転職するのもありです。そして何より、新たな出会いがありますから。

 1 年収がかなり低い
 2 仕事にやりがいを感じない
 3 ステップアップ(スキルアップ)していくような仕事ではない
 4 上司のマネージメント、上司の人間性が非常に悪い
 5 職場に本当に笑いあえるようの仲間がいない
 6 将来性のない(戦略のない)出向ばかりさせられている
 7 40歳からの自分の仕事のイメージができない
 8 どれだけ仕事に成果をだしても正当に評価されない
 9 職場までかなりの通勤時間であるがフレックスタイム制もない
 10 会社ではとにかく、非常にストレスを感じる(人間関係、仕事内容、職場環境、待遇など)


 ただし本来はストレス環境(待遇)ではないのに自分の精神的な未熟さゆえに変なストレスを感じていたり、
 恵まれている環境であるにも関わらずそれに気付けていない場合もあるので、転職を考えている人は先ずは
 徹底的に情報収集をしましょう。そして、転職を決めた人は以下の“転職のしすぎ”だけは気をつけて下さい。



 ◆ ネットワークエンジニアの転職 - 気をつけること

 転職のしすぎは、採用では非常にマイナス評価なので気をつけましょう。例えば、以下の通り正社員として
 8年で3社渡り歩いたとします。これが全て認定パートナーなら相当なスキルを習得しているかもしれません。
 しかし採用側はこの人を敬遠するでしょう。なぜなら、企業が正社員として採用するという事は大きな投資
 であるにも関わらず、毎度3年で退職する訳ですから今回も3年で退職されたら・・と考えてしまうからです。
 8年間で3回全て正社員として転職というのが良くない。会社の事を全く考えない人だと思われてしまいます。


    

 これがB社とC社を派遣社員として働いていたなら全然評価が変わります。一般派遣は、期限ある雇用契約を
 派遣会社と契約した従業員なので、むしろ色々な会社で経験してくれたNWエンジニアの方が歓迎されます。
 ただし、派遣社員のネットワークエンジニアといっても、日本社会の一般的な派遣社員よりも長期(1年以上)
 での就業を希望する企業がほとんどなので例えばA社(3か月)、B社(1ヶ月)、C社(6か月)みたいな経験が多い
 人はマイナスポイントとなりますので注意しましょう。例として以下のようなパターンならば問題ないです。

      


 ※ 入社してから1〜2年で退職する人も対人関係能力に問題があると判断されるので、最低でも3〜5年はがんばりましょう。


 ◆ ネットワークエンジニアの転職 - 周りに問題があるのではなく自分に問題がある人

 自分の周りはどうしようもない同僚や上司ばかりで、こんな環境では仕事ができないし、仲間もできない、
 と思っている方は自身にも問題がないかどうかを見つめ直してみることも大切です。例えば以下は女性に
 不快感を与える男のくせのランキング(R25の調査)ですが、3つ以上に該当する人は女性だけでなくて
 男性にも不快感を与えている存在でもあって、自身の性格や考え方に問題がある可能性が高いと言えます。
 そしてそのような人の周りは不思議と変な人が集まって、素敵な人たちを遠ざけてしまう傾向があります。

ワースト順位 ビジネスシーンでイラッとする男性のクセ
1 頻繁に舌打ち
2 鼻をほじる
3 貧乏ゆすり
4 つめをかむ
5 頻繁にため息
6 ヒゲや体毛(鼻毛など)をぬく
7 ボールペン等でデスクをカタカタ叩く
8 頭をかく
9 キーボードの叩き方が激しい
10 ひとり言を言う


 仮に5つ以上に該当する人はただの嫌われ者になってしまうので、認識があるのでしたら直しましょう。
 個人的には「頻繁に舌打ち」と「頻繁にため息」という人は苦手です。当方も気をつけたいと思います。
 ※ PCでキーボードを中指でたたいている人は、いわゆるキーボードの叩き方が激しい人に該当することが多いのでご注意を!



 ◆ ネットワークエンジニアの転職 - 超回復の魅力

 1つの会社に長くいればいるほど、その会社で効率よく仕事をするためのノウハウはどんどんたまっていく。
 転職する(職場を変える)とそのようなノウハウがなくなってしまうので 1 からがんばって覚えようとします。
 この1からの頑張りは大変(脳が痛めつけられる)と思いますが、これによって、いわば新しい神経回路が
 できるので脳が鍛えられます。これは筋肉トレーニングで傷めつけた後、回復した時によりも筋力がアップ
 する性質と同じです。この脳の超回復により「キャパシティ」と「同時並行処理力」が私はアップしました。

 しかし、職場を変えてその企業における仕事のやり方を覚えるのは相当大変というか、白髪が確実に増える
 というか、若さがないと厳しいと実感しました。転職をすると、脳の超回復が発生して脳が強くなりますが
 若さがないと本当に体にこたえるので、そういう意味でも企業が希望する「〜39歳」までの転職が望ましい。
 なお、日本の一般的な企業では面接対象を「〜35歳」までとするところが多いですが、「高度な技術力」と
 「確実な経験値」を得るのに長い年月を要するNWエンジニアの場合「〜39歳」までは確実に面接対象です。
 ※ ベンチャー企業のように若い社員で構成される企業では「〜30歳」というところもあります。大手企業ほど年齢制限が緩くなる。



 ◆ ネットワークエンジニアの転職 - 将来性

 ITエンジニアという括りの中ではネットワークエンジニア以外に、サーバエンジニア、サポートエンジニア、
 システムエンジニア、プログラマーなど色々な職種がありますが、その中でもネットワークエンジニアという
 職種はかなり将来性があると言えます。ある程度の企業規模になると、そもそもネットワークシステムのない
 会社なんてないですよね。必ずインフラの土台して存在しています。そしてIP化という強い流れも大きいです。

 今でこそ常識になりましたが電話通信すらIP化への道を辿っている。当時のレガシーPBXエンジニアにとって
 これは衝撃でした。言いかえれば、ネットワークエンジニアはレガシーなPBXエンジニアを淘汰したのです。
 レガシーPBXエンジニアは、IP-PBXエンジニアなどに華麗に転身できた人がいる一方、その時の40後半以上
 の人のなかには仕事を失ったり、別のポジションで慣れない仕事を始めたりなど追い込まれているでしょう。

 今後、IPという最大の武器を持つネットワークエンジニアは、「融合や統合の過程で常に淘汰する側にある」
 と言っても過言ではありません。さらにIPv4からIPv6への移行が本格化していく中でネットワークエンジニア
 の人材不足は非常に加速していきます。そもそも現在でも非常に不足しています。高度なネットワーク技術力
 を有するNWエンジニアにとって完全に売り手市場です。結論、ネットワークエンジニアは将来性のある職種!


 ◆ ネットワークエンジニアの転職 - 転職会社の言うことは鵜呑にしない

 先ず、一般的な転職会社(人材紹介会社)は、転職を希望する登録者から企業からの求人案件にマッチする
 人材を紹介してその人が採用された場合に、紹介料を受け取り利益を得ていることを知っておきましょう。
 そのため登録者が転職を成功するように、一緒になってがんばってくれますが次の点には注意しましょう。

 特に転職会社の説明する「ネットワークエンジニアの平均年収やITエンジニアの平均年収」などの情報です。
 これらの「平均年収」は往々にして低く提示されることが多い。例えば、ある企業が提示する年収が500万円
 だとします。“あなたの年代の平均年収450万円”と言われると、「平均年収より50万円も上なんて嬉しい!」
 となりますが“あなたの年代の平均年収550万円”と言われると「せめて平均年収くらいは欲しい」と思います。

 だからこそ転職会社に登録する場合は複数の会社に登録した方がいいです。転職会社ごとに言ってくる事や
 条件提示が異なるはずなので比較してみましょう。


 参考までに、以下は民間企業で働くサラリーマンの平均年収。ネットワークエンジニアという職業は高度な
 情報処理技術者ということもあり、ネットワークエンジニアの方が平均年収が高くて妥当と言えます。

年齢 国税庁の民間給与実態統計調査
25歳〜29歳 366万円
30歳〜34歳 432万円
35歳〜39歳 505万円
40歳〜44歳 577万円
45歳〜49歳 632万円

 国税庁の調査では1年続けて勤めている給与所得者(正社員、契約社員、派遣社員)の平均年収のピークは1997年の467万円。
 以降は下降傾向にあり2009年は406万円でした。ただしこの平均年収の推移は、高度情報処理術者は全く気にする必要ないです。

 個人的見解ですが、結婚していることは転職時に
 とてもプラスに働きます。それが意味することは、
 1人の女性(男性)に向き合うことができてそれを
 祝福してくれる仲間がいることを証明しています。

 また、守るべき人がいるという事で仕事に対して
 の取り組み方も一定の安定感と信頼性があります。

 当然、結婚していようがしていまいが仕事ができる
 人はできますし仕事ができない人はできませんが
 いずれにせよプラスポイントとなるのは確かです。
 ゆえに、左の薬指の指輪には自信を持って下さい。



 ◆ ネットワークエンジニアの転職 - 志望動機

 当方は新卒採用の面接を担当したことはないので、以下の内容は中途採用の際にだけ役立つ内容となります。
 採用したくなる志望動機を書くために、月並みですが、先ずその会社のWebサイトをしっかりと確認しよう。
 そして会社のビジョンとは異なる自分のユニークなビジョンを論理展開できるようにします。ここでポイント
 なのは、持論を展開するのにあたり独創的であることはいいのですが、会社の考える利益に対してベクトルの
 向きが180度異なっていてはダメです。180度異なっているなら、それは会社にとっても個人にとっても不幸。


    



 また、その会社でどのようなネットワーク製品を取り扱っているのかをWebサイトで確認することも重要。
 あなたがその会社でNW設計/構築/保守する製品となりますので、今までの実務経験を生かせるような内容
 を志望動機に盛り込みましょう。当然、NW技術課長としてはこちらの内容に重点を置いて評価しています。



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