Catalyst QoS - Part 2 -



 Catalyst QoSの [ 分類 ]

 分類とは、パケットのフィールドをチェックしてトラフィックの種類を区別するプロセスです。スイッチ上にて
 [ mls qos ] とコンフィグ設定してQoSを有効にしている場合、この分類は必ず行われます。デフォルトでは
 CatalystではQoSがディセーブルであるため、この分類は行われないただのL2フレームの転送機器です。
 この分類中に、スイッチはパケットにQoSラベルを割り当てます。この割り当てられたQoSラベルによって
 キューイングやスケジューリングのアクションを決定します。QoSラベルとはCoS値またはDSCP値のこと。

 着信トラフィックの分類に、フレームまたはパケットのどのフィールドを使用するかはコンフィグ設定で指定。

分類方法 ( フローチャート )
mls qos trust cos

 着信フレームのCoS値を信頼する。CoS値には着信フレームにすでに割り当てられているCoS値が採用
 される。着信フレームのCoS値を信頼している場合、DSCP値は、そのCoS値に基づいてCoS/DSCPの
 マップに従ってを生成される。着信フレームのCoS値を信頼しているにも関わらず、CoS値がない場合、
 ポートに設定されたデフォルトのポートCoS値である [ 0 ] が採用する。( mls qos cos により設定変更可)

mls qos trust
ip-precedence

 着信フレームのPrecedence値を信頼する。IPパケットのPrecedence値に基づいてDSCP値を生成する。
 そのDSCP値はprecedence/DSCPマップに基づき生成され、このDSCP値を使用しQoSラベルを生成する。
 着信するトラフィックが非IPトラフィックである場合、この設定は無意味である。但し、この着信トラフィックに
 CoS値が割り当てられていた場合、このCoS値を使用してCoS/DSCPマップに従いDSCP値を生成する。
 CoS値が割り当てられていない場合、デフォルトのポートCoS値0を使用して上記同様DSCP値を生成する。

mls qos trust dscp

 着信フレームのDSCP値を信頼する。IPパケットのDSCP値と同じDSCP値を割り当てる。任意の設定として
 DSCP/DSCPマップをしようしてDSCPを変更する。このいずれかによりDSCP値を生成する。Precedenceと
 同様に着信するトラフィックが非IPトラフィックである場合、この設定は無意味である。但し、着信トラフィック
 にCoS値が割り当てられていた場合、このCoS値を使用してCoS/DSCPマップに従いDSCP値を生成する。
 CoS値が割り当てられていない場合、デフォルトのポートCoS値0を使用して上記同様DSCP値を生成する。

mac-access-list

 非IPトラフィックの分類にL2のmac access-listを使用する。このMACのACLによりMAC送信元アドレス、
 MAC宛先アドレス、その他のフィールドを調べて分類することができる。このmac access-listに合致する
 トラフィックの対象とするclass-mapを作成し、policy-mapでCoS値またはDSCP値を割り当てラベルを生成。

access-list

 IPトラフィックの分類のIP標準ACLまはたIP拡張ACLを使用する。このACLによりMAC送信元アドレス、
 MAC宛先アドレス、その他のフィールドを調べて分類することができる。このアクセスリストに合致する
 トラフィックの対象とするclass-mapを作成し、policy-mapでCoS値またはDSCP値を割り当てラベルを生成。



 QoSをイネーブルにした場合、上記のmls qos trust cos | precedence | dscp またはpolicy-mapによる
 マーキングが行われない場合、ポート上でのデフォルト設定が [ untrust ] なのでそのパケットのCoS値
 DSCP値は [ 0 ] となり転送されます。QoSが無効である場合、何の変更もされずに転送されていきます。
 QoSで使用されるACLはセキュリティACLのACLとは動作が異なります。QoSのACLにおいて、permitの
 対象トラフィックにはQoSアクションが実行され、denyの対象トラフィックにはQoSアクションが実行されない
 という結果が得られるので、permitの対象でないからトラフィックが転送されない、という事はありません。



 Catalyst QoSの [ ポリシング & マーキング ]

 トラフィックの分類を行いQoSラベル(CoS値ベースまたはDSCP値ベース)を割り当てた後、ポリシングと
 それに伴うマーキングプロセスが開始されます。このプロセスは設定がなければ開始されないものです。
 ポリシングを行うためには、トラフィックの帯域幅限度を指定するポリサーの作成をする必要があります。

 そのトラフィック制限内のパケットは [ 適合 ] となり、その制限を越えるパケットは [ 不適合 ] となります。
 不適合なパケットに対して、そのまま通過 or DSCP値の変更(マークダウン)して通過 or 廃棄のいずれか
 のアクションが取られることになります。マークダウンにより別のDSCP値を割り当てる場合、ポリシング
 済みDSCPマップが適用されます。このマップを設定変更するためには [ mls qos map policed-dscp ] を
 使用します。但し、DSCP/DSCP変換マップとポリシング済みDSCPマップは、空マップであることから、
 着信したDSCP値、マークダウンされたDSCP値が、デフォルトの状態で同じDSCP値に割り当てられます。

 ポリシングは物理ポートまたはSVIにて実装することができます。物理ポートに実装する場合、Individual
 ポリサー(個別ポリサー)、またはAggregateポリサー(集約ポリサー)の2種類があります。SVIに実装する
 場合はVLANレベルとインターフェースレベルの階層型の2つのレベルのポリシーマップを設定できます。
 全てに共通して言えることは、ポリサーが設定されていなければ何も行われず、ポリサーが設定されて
 いる場合、パケットが適合すれば転送され、不適合であればマークダウンされるか廃棄されるということ。


 物理ポートのポリシング及びマーキングフロー

 


 SVIのポリシング及びマーキングフロー

 


 ※ Aggregateポリサーはグローバルで [ mls qos aggregate-policer ] コマンドにより定義して、ポリシーマップ内にある
    複数のクラスマップに対して、[ police aggregate ] コマンドを定義することにより共有することができます。集約例
 ※ デフォルトのポリシング済みDSCPマップのままでは、実質的なマークダウンが行われないため、不適合なパケットの
    DSCP値の変更を行うためには、グローバルで [ mls qos map policed-dscp ] による設定変更が必要になってきます。

 

 Resource :Cat3550 12.2(25)SEC Cat3560 12.2(35)SEE Cat3560 12.2(25)SEE CatalystLANスイッチ教科書 BCMSNテキスト第2版 


Catalyst QoSとは Catalyst QoS - キューイングとスケジューリング - → 

ネットワークエンジニアとして

Copyright(C) 2002-2008 Cool. All Rights Reserved