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※ ここで紹介するCatalyst QoSはC3550の解説となりますが、機能制限があるとはいえ、その考え方はC2950にも適用できます。
Catalyst QoSの概要
QoSを使用することにより、音声などの特定のトラフィックをデータなどのほかのトラフィックよりも優先的に
処理したり、特定のトラフィックのトラフィック量を制限したりすることができます。QoSを使用しなかった場合
Catalystスイッチはパケットの内容やサイズに関係なく、各パケットにベストエフォートで処理していきます。
信頼性、遅延限度、スループットなどの保証はなく、受信したパケットから順番に何も考えずに送信します。
Catalyst QoSの優先度情報
QoSはIETFの新しい規格であるDiffServアーキテクチャに基づいて実装されます。このアーキテクチャでは
ネットワークに入るときに各パケットを分類することが規定されています。その分類情報はレイヤ3パケット
またはレイヤ2フレームにて伝達することができます。レイヤ2の場合は
[ CoS ]、レイヤ3では [ Precedence ]
または[ DSCP ]値を伝えることによりその分類情報を伝達できます。以下はそのフレームとパケットの説明。
| レイヤ2とレイヤ3の分類情報 ( 優先度情報 ) |
| Layer2フレーム |
CoS値は802.1qフレームまたはISLフレームにより伝えられます。つまりCoS値はトランクポートでのみ
伝えられアクセスポートでは伝えられません。ISLフレームヘッダーには下位3ビットでCoS値を伝達する
1バイトのユーザフィールドがあります。802.1qフレームヘッダーには、2バイトのタグ制御情報フィールド
があり、上位3ビットでCoS値が伝達されます。CoS値の範囲は
0 ( low priority ) 〜 7 ( high priority )
。
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| Layer3パケット |
Precedence値またはDSCP値はIPパケットにより伝えられます。IPパケットには8ビットのToSフィールド
があり、Precendenceの場合はそのうちの3ビットを使用します。DSCP値の場合はそのうちの6ビットを
使用します。Precedence値とDSCP値は互換性があるのでQoSではどちらの値で使用することが可能。
Precedence値の範囲は0〜7、DSCP値の範囲は0〜63。数値が大きくなるほど優先度が高くなります。 |
※ CoS値、Precedence値、DSCP値はエンドホストで割り当てるか、または伝送中にスイッチまたはルータで割り当てられます。
※ Catalystではこの優先度情報は重要です。なぜならこの値に基づいてキューイングとスケジューリングが行われるからです。

Catalyst QoSの基本モデル
CatalystのQoSを本当に理解している人は、QoS設計を行う上で先ずこの基本モデルを参照するはずです。
この情報こそがCatalyst QoSにおける要であると言えます。また、Catalystの機種によりこのQoSモデルは
異なる場合もあるので必ず確認する必要があります。ここでは、Catalyst3550を中心に解説させて頂きます。
QoSの基本モデル ( Catalyst 3550 )

| QoS基本モデルの各項目 |
| 分類 |
パケットを検査してACLまたは設定に基づいて内部DSCPを判別する。
マッピングテーブルに従い、キューへマップされるCoS値を導き出す。 |
| ポリシング |
DSCPを設定済みポリサーと比較し、パケットの適合、不適合を判別する。 |
| マーキング |
パケットが適合しているか不適合であるか設定されたパラメータに基づいているかどうかを
基準にして、パケットを通過させるか、マークダウンするか、または廃棄するかを判別する。
また、この設定に従って、DSCPおよびCoSマーキングが行われるか、または変更される。 |
出力キューイング
スケジューリング |
CoSラベルに基づいてパケットを格納する出力キューを判別する。
次に、設定されたウェイトに従い出力キュー内のパケット転送を行う。 |
※ [ 内部DSCP ] とはshow mls qos mapで確認できるマッピング表により算出されるDSCPの値のことです。Trust CoSの場合
内部DSCPは [ cos-dscp map ] により求められ、Trust
DSCPの場合は着信してくるDSCP値を内部DSCPの値として採用する。
※ Catalyst3550の場合、出力キューイングが
[ CoS ] 値に基づいて格納される為、内部DSCP値を算出した後に、Trust
CoS
であろうが、Trust DSCPであろうが、必ず
[ dscp-cos map ] で変換を行い内部DSCP値からCoS値を求めキューへ格納する。
※ 詳細は後ほど解説していきますが、Cat3550とCat3560の大きな違いは、Cat3560では入力キューイングが行われることと、
キューイングする際に、Cat3550では [ CoS
] ラベルが使用され、Cat3560では [ QoS ] ラベルが使用されること、そして、
スケジューリングする際にCat3550では [
WRR ] が使用され、Cat3560では [ SRR ] が使用されることが大きな違いです。
QoSラベルを使用するということは、キューに格納する際にCoS値でもDSCP値のどちらの値でも使用できることを意味します。
Resource :Cat3550 12.2(25)SEC Cat3560 12.2(35)SEE Cat3560 12.2(25)SEE CatalystLANスイッチ教科書 BCMSNテキスト第2版
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