MST - Key word -



 MSTの用語集


MSTの基本エッセンシャル
インスタンス

 スパニングツリーの識別子。0 〜 4096までの値で指定可能。MSTのデフォルトでインスタンス 0 には
 全てのVLANが割り当てられています。インスタンス 0 は特殊で、ISTインスタンスとも呼ばれています。 

リージョン

 同じMSTのコンフィグ情報を共有するスイッチの集合。例えるならMSTリージョンはBGPの自律システム。
 1つのMSTリージョンにおいて、1つのISTインスタンスと64つのMSTインスタンスが動作することができます。

ISTインスタンス

 インスタンス 0 を使用。リージョンを越えることができるインスタンス。ISTインスタンスは、リージョン内、
 及びリージョン間で稼動するスパニングツリーインスタンスで、ISTインスタンスにより、MSTリージョン
 全体を1つのCST仮想スイッチとして外部に示すことができます。個々のVLANは、設定変更した場合でも
 必ずISTインスタンスにマッピングされる。ISTはBPDUを送受信できる唯一のスパニングツリーインスタンス。

MSTインスタンス
( MSTI )

 インスタンス 1〜4096を使用。リージョンを越えることができないインスタンス。MSTインスタンスでは
 リージョン内でのみスパニングツリーインスタンスを確立し維持します。MSTはVLANやインスタンスごとに
 BPDUを送受信するのではありません。例えばMSTインスタンスごとに、ISTが送受信しているBPDUに
 Mレコードが追加されます。1つのBPDUに多数のMレコードが追加される為、BPDUの数は増えません。

CST

 CST ( Common Spannning-tree ) はスイッチドネットワーク全体を構成するためのスパニングツリー。
 MSTリージョン間やシングルスパニングツリーを使用するブリッジ間の接続を制御するスパニングツリー。

CIST

 CIST ( Common and Internal Spanning-tree ) は、各MSTリージョン内のISTインスタンス、複数のMST
 リージョン間を接続するCSTインスタンス、802.1Dブリッジから構成されるスパニングツリー。CISTは
 MSTリージョン内部においてISTインスタンス、MSTリージョン外部においてCSTインスタンスと同じです。

インスタンスルート  インスタンスのルートスイッチ。MSTI リージョナルルートとも呼ばれます。sh spanning-treeで確認可能。
CISTリージョナルルート  MSTリージョン内のルートスイッチ。ISTマスターとも呼ばれます。show spanning-tree mstで確認可能。
CISTルート  スイッチドネットワーク全体のルートスイッチ。CSTルートとも呼ばれます。sh spanning-tree mstで確認可。

      ※ 個々のVLANは、ISTインスタンスと任意のMSTインスタンス1つにマッピングされます。ISTへのマッピングは自動。
      ※ MSTでは、通常の収束完了したスパニングツリーとは異なり、リンクの両端から同時にBPDUの送受信を行います。
      ※ インスタンスルート、CISTリージョナルルート、CISTルートの3つの役割を、一台のスイッチが持つことは可能です。




 IEEE802.1Sの用語

 IEEE802.1Sで標準化されたMSTは、シスコ独自のMISTP( Multiple Instance Spanning-tree Protocl )
 の実装を参考にしてIEEEが新しく設定した標準であり、シスコではMISTPでの用語の名残があります。

IEEE標準 シスコ先行標準 シスコ標準
CIST リージョナル ルート IST マスター

CIST リージョナル ルート

CIST 内部ルート パス コスト

IST マスター パス コスト

CIST 内部パス コスト

CIST 外部ルート パス コスト

ルート パス コスト

ルート パス コスト

MSTI リージョナル ルート

インスタンス ルート

インスタンス ルート

MSTI 内部ルート パス コスト

ルート パス コスト

ルート パス コスト


 ※ よく誤解される、[ CIST内部ルートパスコスト ] と [ CIST外部ルートパスコスト ] の意味は以下の通りとなります。

IEEE標準 説明

CIST内部ルートパス コスト


MSTリージョン内のCISTリージョナルルートへのパスコスト。このコストISTのみに関係します。

CIST外部ルートパス コスト

CISTルートへのコスト。このコストはMSTリージョン内でも変更されずに残ります。CISTでは
MSTリージョンが単一のスイッチに見えるのです。従いまして、CIST外部ルートパスコストとは
これらの仮想スイッチとリージョンに属していないスイッチ間を計算して出したルートパスコスト。




 IEEE802.1D STPとの相互運用性

 MSTPが稼動するスイッチでは、802.1Dスイッチとの相互運用を可能にするメカニズムをサポートしています。
 MSTPスイッチは、802.1D BPDU ( プロトコルバージョン 0 ) を受信すると、そのポートでは802.1D BPDUのみ
 送信します。また、MSTPスイッチは、802.1D BPDU or RSTP BPDU ( ver 2 ) or MSTP BPDU ( ver3 ) を受信
 することにより、ポートが境界に位置していることを検出できます。但し、802.1Dスイッチが指定スイッチでない
 場合、802.1D BPDUを受信しなくなった場合でも、自動的にMSTPモードに戻りません。さらにスイッチは、
 接続先のスイッチがリージョンに加入した場合でも、引き続き境界ポートとして動作する場合もありますので
 隣接スイッチとの再ネゴシエーションを強制するには、clear spanning-tree detected-protocol を入力します。





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