NAT ( Network Address Translation )



 NATとは

 NATとは、名の通りアドレス変換を行う技術です。例えば、プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに
 スタティックに1対1で変換したり、ダイナミックに1対 N で変換したりすることが出来ます。NAT変換によって
 アドレスの節約、セキュリティの実装、重複するアドレス体系のネットワーク接続等を実現することができます。
 ※ 今回は 「CiscoルータでのNAT」 の観点から解説していきますので、解説には「CiscoのNAT用語」が多く含まれることになります。

 


 NATの概念と用語

 NAT用語に、Inside Local ( 内部ローカル)、Inside Global ( 内部グローバル)、Outside Local ( 外部ローカル)、
 Outside Global ( 外部グローバル ) という用語がありますが、この用語は意味を暗記するのではなく理解する
 必要があります。結論から言うと 「内部・外部」、「ローカル・グローバル」というのは、NATデバイスを基準
 考え、ip nat inside の設定があるインターフェース側を内側 ( 内部・ローカル ) として、ip nat outsideの設定が
 あるインターフェース側を外側 ( 外部・グローバル ) として考えます。この説明のイメージ図は以下の通りです。


    

 例えば、内部グローバルIPアドレスは「ISPから支給されグローバルにユニークなアドレスである」という説明は
 一般的にはそうである可能性が高いのですが、例えば企業内LANでNATを実装すればその時点でアドレスは
 RFC1918で定義されるプライベートアドレスが使用されます。要するに、NATルータが導入される条件により、
 これらのNAT用語の意味は変わってくるので、その意味を覚えるのではなく上図を理解することが大切です。
 これらの用語を理解していれば show ip nat translations 情報を正確に確認することが出来るようになります。

 上図を理解できれば下図も理解することができます。理解度チェックのためにこのCCOで確認してみて下さい。


    




 NATの種類

 NATには、大きくスタティックNATとダイナミックNATの2種類があり、5つの動作パターンがあります。
 スタティックNATとは、NAT変換テーブルに格納されるアドレスを手動により設定する場合に行われ、
 内部アドレスと外部アドレスを1対1に静的にマッピングします。それに対してダイナミックNATとは、
 アドレス変換する必要のある内部アドレス、または、外部アドレスが使用できるアドレスのプールを
 NATルータに設定しておいて、アドレス変換の対象となるトラフィックを受信することによりNAT変換
 テーブルにアドレス変換エントリが保存されることになります。5つの動作パターンは次回説明します。

NATの動作パターン 使用できるNAT
内部送信元アドレス変換 スタティックNAT & ダイナミックNAT
外部送信元アドレス変換 スタティックNAT & ダイナミックNAT
内部・外部送信元アドレス変換 ( 双方向NAT ) スタティックNAT & ダイナミックNAT
内部グローバルアドレス overload ( PAT ) ダイナミックNAT
TCPロードディストリビューション スタティックNATの拡張版



 Resource : NAT : Local and Global Definitions  NATの処理順序  NAT Central  BCRAN試験認定テキスト第2版


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