| ◆ ファイルのパーミッションと所有者の確認
 
 ls -l コマンドの後にファイル名を指定すると、そのファイル情報の詳細情報が得られます。
 
 
 
        
          
            | $ ls -l data.txt
 -rw-rw-r--. 1 admin admin 950 May 25 00:12 data.txt
 
 
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 ◆ アクセス権
 
 Linuxで作成されるファイルやディレクトリにはアクセス権(パーミッション)が設定されます。これで
 ユーザごとにファイルへのアクセスの許可または禁止を設定できます。アクセス権には、以下の3種類が
 あります。ファイルへのアクセス権限、ディレクトリへのアクセス権限のそれぞれの意味を理解しよう。
 
 ◆ ファイルへのアクセス権限
 
        
          
            | アクセス権 | 表記 | 説明 |  
            | 読み取り | r | read。ファイルの読み取りが可能 ( 内容表示など ) |  
            | 書き込み | w | write。ファイルへの書き込みが可能 ( 編集や上書きコピーなど ) |  
            | 実行 | x | execute。ファイルの実行が可能 ( プログラムやシェルスクリプトの実行 ) |  ◆ ディレクトリへのアクセス権限
 
        
          
            | アクセス権 | 表記 | 説明 |  
            | 読み取り | r | read。ディレクトリの読み取りが可能 (ディレクトリに登録されているファイル名の表示) |  
            | 書き込み | w | write。ディレクトリの書き込みが可能 ( 新規ファイル作成、削除、名前変更など) |  
            | 実行 | x | execute。ディレクトリに登録されいているファイルへのアクセスが可能 |   ※ ファイルへのアクセス権限にreadの許可があっても、ディレクトリのexecute許可がなければファイルにアクセスできません。
 
 ls -l コマンドにより確認できるアクセス権の見方は以下の通りです。
 
 
 
  
 
 ファイルの種別の表示は3つあり「 - 」はファイル、「 d 」はディレクトリ、「 l 」はリンクを表します。
 また、アクセス権は数値で表すことができます。下表のとおり、読み取り(r = 4)、書き込み(w = 2)
 実行(x = 1)であることが分かります。つまり全権限(rwx)は「4+2+1=7」であることが分かります。
 
 
 
        
          
            | 記号表記 | 2進数 | 8進数 |  
            | --- | 000 | 0 |  
            | --x | 001 | 1 |  
            | -w- | 010 | 2 |  
            | -wx | 011 | 3 |  
            | r-- | 100 | 4 |  
            | r-x | 101 | 5 |  
            | rw- | 110 | 6 |  
            | rwx | 111 | 7 |  具体的に見てみます。あるファイルのアクセス権「rwx r-x r-x」は、数値では「755」と表記できます。
 
 
 
  
 
 アクセス権は、chmodコマンドにより変更することができます。
 
 ◆ 構文 : chmod [ オプション ] アクセス権 ファイル名
 
 
 
        
          
            | オプション | 説明 |  
            | -R | 指定したディレクトリ以下の全てのファイルのアクセス権の変更 |  
      ◆ 実行例 : 「testdata.txt」というファイルのアクセス権を「 rw- r-- r-- 」にする設定
 
 
 一般的には上記でアクセス権限の設定変更を行いますが、以下の3つの記号を使用しても設定できます。
 
 
 
        
          
            | カテゴリー | 説明 |  
            | u | 所有者 |  
            | g | グループ |  
            | o | その他のユーザ |  
            | a | 全てのユーザ |  
 
        
          
            | 定義 | 説明 |  
            | + | アクセス権の追加 |  
            | - | アクセス権の削除 |  
            | = | アクセス権の指定 |  
 
        
          
            | 権限 | 説明 |  
            | r | 読み取り権限 |  
            | w | 書き込み権限 |  
            | x | 実行権限 |  
            | s | SUID または SGID |  
            | t | スティッキービット |  ◆ 実行例 : 「testdata.txt」というファイルのアクセス権が変更前「644」である値を、変更後に「666」とする設定
 
        
          
            | $ chmod go+w testdata.txt |  上記解説ですが、アクセス権「644 = rw- r-- r--」であるので、「666 = rw- rw- rw-」にするために
 「グループ = g 」と「その他のユーザ = o」の項目で「w」を追加する必要があり「go+w」となります。
 
 
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