Linux - DNS for Client



 ◆ ホスト名の設定

 Linuxのホスト名の設定は、Linuxディストリビューションによりファイル名や設定場所が異なります。

Linuxディストリビューション Red Hat系 Debian系
設定ファイル /etc/sysconfig/network /etc/hostname


 ◆ /etc/sysconfig/networkのデフォルト値 - 2行目がホスト名の設定

 NETWORKING=yes
 HOSTNAME=localhost.localdomain




 ◆ ホスト名とIPアドレスの対応表

 ホスト名とIPアドレスの対応表は、
/etc/hostsファイルで設定を行います。名前解決は通常DNSサーバで
 行いますが、小規模なネットワークの場合、/etc/hostsファイルを作成して、全てのクライアントに配布
 することでネットワーク上のホスト名からIPアドレスを導けられて通信できます。しかし、変更が発生した
 場合は全てのクライアントの/etc/hostsを書き換える必要があり運用面で問題あり。/etc/hostsファイルは、
 「IPアドレス、ホスト名、ホストの別名」という順番でスペース区切り記述します。ホストの別名は省略可。

 ◆ /etc/hostsの設定例:「cool.infraexpert.com」というホスト名のIPアドレスは「192.168.0.10」という対応表
 192.168.0.10 cool.infraexpert.com




 ◆ DNSサーバ、ドメイン名の設定

 DNSサーバやドメイン名の設定は、
/etc/resolv.conf ファイルで設定を行います。domain行には、この
 ホストが所属するドメイン名を記述して、search行にはドメイン名の省略時に補完するドメイン名を記述。
 nameserver行には、DNSサーバのIPアドレスを記述します。なお、nameserver行は複数の行を記述可能。

 ◆ /etc/resolv.confファイルの記述例

 domain infraexpert.com
 search infraexpert.com
 nameserver  192.168.231.2




 ◆ 名前解決の問い合わせ順の設定

 名前解決(ホスト名とIPアドレスを相互に変換する仕組み)の問い合わせを行う順番については、
 /etc/nsswitch.conf ファイルで定義します。Linuxでの名前解決には、主に以下の方法があります。

 ◇ etc/hostsファイルでの問い合わせ ( files )
 ◇ LDAPサーバへの問い合わせ (
ldap )
 ◇ DNSサーバへの問い合わせ (
dns )

 以下の記述例の場合、ホスト名の名前解決のために最初に/etc/hostsファイルを使用して、その次に
 LDAPサーバに問い合わせ、最後にDNSサーバに問い合わせるように定義されていることが分かります。

 ◆ /etc/nsswitch.confファイルの例
 hosts: files ldap dns


 ◆ DNSサーバ関連のコマンド

 ◇ digコマンド

 digコマンドは、DNSサーバに対して問い合わせを行い、その応答結果を表示するコマンドです。ちなみに、
 nslookupコマンドはDNSサーバからの応答を加工して表示しますが、digでは応答を加工せずに表示します。

 ◆ 構文 : dig オプション ドメイン名 or ホスト名 検索タイプ

オプション 説明
-x  IPアドレスからホスト名を検索

検索タイプ 説明
a  IPアドレス
any  全ての情報
mx  メールサーバの情報
ns  ネームサーバの情報


 ◆ 実行例 : www.yahoo.co.jp のホスト名を指定して、DNSサーバに問い合わせた結果を表示
 # dig www.yahoo.co.jp



 ◇ whoisコマンド

 調べたいドメイン名を指定して、whoisデータベースに問い合わせるコマンドです。whoisデータベース
 には、ドメイン名、所有者、DNSサーバなどの情報を詳細に得られます。

 ◆ 実行例 : yahoo.co.jp のドメイン情報を確認
 # whois yahoo.co.jp


 CentOSではバージョンによりwhoisがインストールされていないので以下コマンドでインストールします。

 ◆ CentOSでのwhoisのインストール ( 以下コマンド通り、whoisという名前ではなくjwhoisというパッケージ名になっています)
 # yum install jwhois



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