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       ◆ MIPの設定を深く理解するために・・・Globalゾーンとは 
       
       Globalゾーンは仮想IPアドレスで使用するゾーンです。仮想IPアドレスとは、先ほど紹介したVIPとMIPの 
       ことです。そしてGlobalゾーンはインターフェースに適用する必要がないゾーンです。ここがポイントです。 
       例えば下図のようにSSGで「2.2.2.2」というMIPを定義していた時にそのIPアドレスを含むネットワークが 
       I/Fに割り当てられていない構成でポリシーでゾーンを定義する場合、宛先ゾーンの指定でGlobal ゾーンを 
       指定する必要があります。しかし、逆に先ほど紹介した構成ではGlobalゾーンの指定は必須ではありません。 
       
       
             
       
       
       
       BフレッツのLAN型払い出し(/28)の場合、Untrustでその/28が割り当てられるだけなのですが、例えば 
       (/28)のグローバルIPアドレスを払い出し、なおかつISPルータと顧客ルータ間で(/30)のグローバルIP 
       が割り当てられる構成(上図)では、2.2.2.0/28がどのインターフェースにも割り当てられていないので、 
       「2.2.2.0/28」を使用したVIPやMIPを設定する際においてはGlobalゾーンを指定するのは必須となります。 
       
      
      
      
 
        
          
             
             SSG5-> set interface ethernet0/0 mip 2.2.2.2 host 192.168.1.11  SSG5-> set interface ethernet0/0 mip 2.2.2.3 host 192.168.1.12 
             
             SSG5-> set policy from Untrust to Global Any MIP(2.2.2.2) HTTP permit  SSG5-> set policy from Untrust to Global Any MIP(2.2.2.3) DNS permit 
             
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       VIP/MIPを使用する際に宛先ゾーンにGlobalゾーンを指定しておけば、ほとんどのネットワーク構成において間違いないので、 
       一般的には、仮想IPアドレス(VIPやMIP)を使用する際には、宛先ゾーンの指定に「Globalゾーン」を指定しているのが多いです。 
       
      
       
       
       ◆ MIPとNAT-srcの組み合わせ 
       
       MIPとNAT-srcの設定を組み合わせることで、宛先アドレスだけでなく、送信元アドレスも同時にアドレス 
       変換することも可能です。通常のMIPの設定の際にポリシーで nat src permit と設定することで実現します。 
       利用シーンとしては、社内ネットワークと準社内ネットワークとの相互通信、グループ企業間の相互通信で 
       双方にIPアドレスを知られたくない場合、またはルーティングポリシーを変えたくない場合に利用されます。 
       
       
         
       
      
      
 
        
          
             
             SSG5-> set interface ethernet0/0 zone Untrust 
             SSG5-> set interface ethernet0/0 ip 10.1.1.1/24 
             SSG5-> set interface ethernet0/0 route 
             
             SSG5-> set interface ethernet0/1 zone Trust 
             SSG5-> set interface ethernet0/1 ip 192.168.1.1/24 
             SSG5-> set interface ethernet0/1 route 
             
             SSG5-> set interface ethernet0/0 mip 10.1.1.5 host 192.168.2.10 
             SSG5-> set policy from Untrust to Global Any MIP(10.1.1.5) HTTP nat src permit 
             
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       上記コンフィグの場合、10.1.2.0/24のネットワークから通信のみに上図のトラフィックフローとなります。 
       いわゆる双方向NAT(Twice NAT)を行いたい場合、上記設定とシンメトリーになるように設定をします。 
       下記コンフィグは「192.168.2.10/24がクライアントPC、10.1.2.10がWebサーバ」の想定としています。 
       
       ※ インターフェースの設定は当然ながら同じとなりますので、MIPとポリシー設定の部分だけの抜粋です。 
       これにより192.168.2.10/24から発信した場合、上図トラフィックフローが反転します(アドレスは異なる) 
       
      
      
      
 
        
          
             
             SSG5-> set interface ethernet0/1 mip 192.168.1.5 host 10.1.2.10 
             SSG5-> set policy from Trust to Global Any MIP(192.168.1.5) HTTP nat src permit 
             
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       インターフェースベースNAT、ポリシーベースNAT、MIP、VIPが組み合わせた設定では以下の優先順位で 
       適用。 1.MIPアドレス ⇒ 2.VIPアドレス ⇒ 3.ポリシーベースNAT ⇒ 4.インターフェースベースNATの順。 
       
      
      
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