◆ EIGRP - サクセサとフィージブルサクセサ
EIGRPでは高速収束の実現のために、DUAL(Diffusing Update Algorithm)というアルゴリズムを使用します。
DUALは受信したUpdateパケット(経路情報)の複合メトリックに基づいて計算して、ある宛先への最適な経路
を計算します。その結果、最適ルートであるプライマリールート(= サクセサ)をルーティングテーブルに保存
して、ループフリーであるバックアップルート(= フィージブルサクセサ)をトポロジーテーブルへ保存します。
EIGRP - DUAL用語 |
英語表記 |
説明 |
サクセサ |
S : Successor |
プライマリールート。ルーティングテーブルに格納。最小のFDの経路。 |
フィージブルサクセサ |
F : Feasible Successor |
バックアップルート。サクセサのダウン時に即サクセサとなるルート。 |
アドバタイズドディスタンス |
AD : Advertised Distance |
ネイバールータから宛先ネットワークまでのメトリック値。 |
フィージブルディスタンス |
FD : Feasible Distance |
ローカルルータから宛先ネットワークまでのメトリック値。 |
◆ EIGRP - サクセサとフィージブルサクセサの選択
ルーティングテーブルに格納される最適ルート (サクセサ) は、トポロジテーブルで最小のFDを持つルートです。
従って、下図では2000、3000、4000を比較すると 2000 が最小なのでR2経由のルートがサクセサになります。
サクセサのバックアップルート (フィージブルサクセサ) になれるのはサクセサのFD (2000) よりも小さいAD
を持つルートです。R3経由のルートはADが1000、R4経由のルートはADが3000なので、R3経由のルートのみ
フィージブルサクセサになれます。サクセサがダウンするとフィージブルサクセサがサクセサに切り替わります。
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