IPv6 Multicast Config



 ◆ IPv6マルチキャストルーティング - コンフィグ設定

 IPv6マルチキャストルーティングのためには、先ずIPv6マルチキャストルーティングを有効化します。
 ipv6 multicast-routingと設定した時点で、そのルータでIPv6を設定しているインターフェースでは、
 
IPv6 PIMとMLDv2が自動的に有効化されます。

 ◆ マルチキャストルーティングの有効化
 (config)# ipv6 multicast-routing


 次に、RPアドレスの設定をします。スタティックRPの設定は以下の通りです。

 
◆ スタティックRPの設定
 (config)#
ipv6 pim rp-address ipv6address [ group-ACL ]

コマンド引数 説明
ipv6address  RPとして使用するIPv6アドレス
group-ACL  マルチキャストグループを指定するためのIPv6 ACL



 BSRを設定する場合は「RP Candidateの設定」と「BSR Candidateの設定」が必要となります。

 
◆ IPv6 - RP Candidateの設定
 
(config)# ipv6 pim bsr candidate rp ipv6address [ group-list ACL ] [ interval seconds ] [ priority priority ] bidir

コマンド引数 説明
ipv6address  RP CandidateのIPv6アドレス
ACL  マルチキャストグループを指定するためのIPv6 ACL
seconds  C-RPメッセージを送信する間隔( デフォルト値は60秒 )
priority  RPのプライオリティ値(小さい値が優先される。デフォルトは 0 )
bidir  IPv6マルチキャストアドレスをBidir-PIMでルーティングするための設定

 ※ ACLを指定しない場合、全てのマルチキャストグループの共通のRPアドレスのコンフィグ設定となります。


 
◆ IPv6 - BSR Candidateの設定
 (config)#
ipv6 pim bsr candidate bsr ipv6address hash-mask priority

コマンド引数 説明
ipv6address  BSR CandidateのIPv6アドレス
hash-mask  グループアドレスとのAND条件となるマスク長を指定 ※1( デフォルトは 0 )
priority  BSR Candidateのプライオリティ値(大きい値が優先される。デフォルトは 0 )

 ※1 ハッシュ元が同じであるすべてのグループは、同じRPに対応します。


 ◆ MLDの設定 - 自身のインターフェースをReceiverにする設定

 IPv4ではルータ自身のインターフェースをReceiverとするための設定として「ip igmp join-group」コマンド
 がありましたが、IPv6でルータ自身のインターフェースをReceiverとする設定は、以下のコマンドとなります。

 
◆ ルータ自身のI/FをReceiverとする設定
 (config)#
ipv6 mld join-group ipv6address

 ◆ 自身のGi0/0インターフェースが「FF05::3333」のマルチキャストグループに参加する設定


 Cisco(config)# interface GigabitEthernet0/0
 Cisco(config-if)# ipv6 mld join-group FF05::3333




 ◆ IPv6マルチキャスト - ステータス確認コマンド

IPv6コマンド 説明
 show ipv6 pim interface  IPv6 PIMが有効になっているインターフェースの確認
 show ipv6 pim neighbor  IPv6 PIMネイバーの確認
 show ipv6 pim group-map  マルチキャストグループに対して認識しているRPアドレスの確認
 show ipv6 pim bsr candidate-rp  RP Candidateのステータスを確認
 show ipv6 pim bsr election  BSR選出の状態を確認
 show ipv6 pim tunnel  PIM Registerメッセージのカプセル化を行うインターフェースの確認
 show ipv6 mroute  IPv6マルチキャストルーティングの確認
 debug ipv6 pim  IPv6 PIMのステータスをリアルタイムに確認



マルチキャストの技術解説(応用)

ネットワークエンジニアとして

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