OSPF - LSA Control



 ◆ OSPF - LSAフラッディングの防止( Blocking )

 OSPFのデフォルトの状態では、LSAを受信したインターフェースを除いて、同じエリア内のすべての
 インターフェース上で新しいLSAをフラッディングします。過度な冗長構成のフルメッシュトポロジー
 では、そのLSAフラッディングによって、帯域幅消費やCPU使用率が増大してしまいます。

 そこで、以下の設定コマンドによって、LSAフラッディングを抑制できます。LSAフラッディングを抑制
 したとしても、通常通り「Helloパケットの送出と定期的なLSA update」は行いますが、NW構成により
 トポロジーチェンジが発生してもリアルタイムにルーティングテーブルに反映されない状況も発生します。

 ◆ OSPF - LSAフラッディングの防止
 (config)#
interface interface-id
 (config-if)# ip ospf database-filter all out



 ポイントツーマルチポイントのネットワークでは、LSAフラッディング防止はネイバーごとに設定します。

 ◆ OSPF - LSAフラッディングの防止( point-to-multipoint )
 (config)# router proccess-id
 (config-router)# neighbor ipaddress database-filter all out


 ◆ OSPF - LSAフラッディングの抑制( Reducing )

 安定したトポロジー内に、不要なLSAフラッディングを抑制するためには、I/F上で以下の設定をします。

 ◆ OSPF - LSAフラッディングの抑制
 (config)# interface interface-id
 (config-if)# ip ospf flood-reduction



 ◆ OSPF - LSAの再送( retransmit )

 OSPFルータがLSAを送信して、それに対するACK(確認応答)を受信できないと再度LSAを送信します。
 このLSAの再送信の間隔を変更することができます。再送の時間はデフォルトでは、5秒です。この値を
 する場合、その設定変更したインターフェースと隣接する機器でも同じ値にすることが推奨されています。

 
◆ OSPF - LSAの再送
 (config)#
interface interface-id
 (config-if)#
ip ospf retransmit-interval seconds



 ◆ OSPF - LSAの転送遅延( transmit-delay )

 LSAが低速なWANリンクを通じて伝播する時間を考慮するためのコマンドです。コマンドのパラメータの
 [ seconds ] には、指定された時間がLSAの経過時間フィールドに追加されます。この値はデフォルトで
 [ 1秒 ] に設定されているので、非常に低速なWANリンクでは、秒数を増やす必要性がある時もあります。

 
◆ OSPF - LSAの転送遅延
 (config)#
interface interface-id
 (config-if)#
ip ospf transmit-delay seconds



 ◆ OSPF アップデート パケット ペーシング タイマー設定

 OSPFアップデートパケットペーシング タイマー設定機能を使用して、LSA の更新間隔を制御できます。
 これにより、多数のLSAフラッディングがエリアで発生した場合に、CPUまたはバッファ使用率の上昇を
 抑制することができます。※OSPF パケット ペーシング タイマーのデフォルト値は最適化されています。

 
◆ OSPF - フラッドパケットペーシングタイマーの待機時間(ミリ秒)を設定
 (config)#
router proccess-id
 (config-router)#
timers pacing flood milliseconds
 
OSPF伝送キュー内の連続する各リンクステートアップデートパケットの間のパケット間スペースを制御


 ◆ OSPF - 再送信パケットペーシングタイマーの待機時間(ミリ秒)を設定
 (config)#
router proccess-id
 (config-router)#
timers pacing retransmission milliseconds
 
OSPF再送信キュー内の連続する各リンクステートアップデートパケットの間のパケット間スペースを制御


 
◆ OSPF - LSA グループ パケット ペーシング タイマーの待機時間(秒)を設定
 (config)#
router proccess-id
 (config-router)#
timers pacing lsa-group seconds
 
グループ タイマーは、グループ化された LSA のリフレッシュに使用する間隔を制御



OSPF 設定:応用

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