IP address



 ◆ IPアドレス

 IPアドレスとは、インターネットやLANなどのIPネットワークに接続されたコンピュータなどに割り
 振られる識別番号のことです。IPアドレスは、IPネットワーク上の住所または電話番号のようなもの。

 IPアドレスは、コンピュータ内部では2進数で処理されることから、
32ビットの整数値で表されます。
 しかし、人には2進数はわかりにくいため、分かりやすくするために32ビットの整数値を8ビットずつ
 4つに分割して10進数でIPアドレスを表します。では、どのように10進数で表記されるのかを見ます。


       


 ※ IPアドレスは32ビットの2進数なので、2の32乗ということで 4,294,967,296 (約43億) の数があることが分かります。

 今、この瞬間、あなたのPCとわたしのWebサーバとが通信していますが、それはIPアドレスによって
 お互いの場所を識別しているから通信が成立します。IPアドレスと電話番号を比較した図解は以下です。


  



 ◆ 2種類のIPアドレス - IPv4アドレス、IPv6アドレス

 IPアドレスには、
IPv4(Internet Protocol v4)と IPv6(Internet Protocol v6)の2種類があります。
 IPアドレスといえば一般的に
IPv4(Internet Protocol version 4)アドレスのことを指しており、IPv6
 をさす場合はIPv6アドレスと言います。IPv4アドレスは世界的に利用者が急増したことにより割り当てる
 IPアドレスがなくなってきており、それを解消するために開発されたのがIPv6です。現在、家庭や企業で
 最も使用されているIPアドレスはIPv4アドレスであり、IPv6アドレスの普及にはまだ時間がかかります。


 ◆ 自分が現在使用しているIPアドレス

 現在、自分が使用しているIPアドレスを確認するためには、Windowsの場合は以下手順を実行します。
 スタートボタン ⇒「プログラムとファイルの検索」でcmdと入力 ⇒ 開いた画面上で
ipconfig と入力。

 

 例えば、現在当方が使用しているIPアドレスは「192.168.0.1」のIPアドレスであることが分かります。



 ◆ IPアドレスの構成

 32ビットのIPアドレスは、
ネットワーク部ホスト部の2つによって構成されます。ネットワーク部は、
 各ホストが所属するネットワークを示します。ホスト部は、ネットワークに所属する各ホストを示します。
 例えば "192.168.2.1/24" のIPアドレスでは "/24" は24 ビットがネットワーク部という意味となるので
 "192.168.2" までがネットワーク部であることを示して、残りの"1"がホスト部であることを示しています。


        


 ◆ IPアドレスのクラス

 IPアドレスは、クラスA、クラスB、クラスC、クラスD、クラスEの5つのアドレスクラスに分類されます。
 これらのクラスでは、IPアドレスのネットワーク部とホスト部がどの部分に該当するのかを定義しており
 また、各クラスにおいて使用できるアドレス範囲、そして、各クラスにおける用途などを定義しています。

クラス アドレス範囲 定義 用途
クラスA 0.0.0.0 〜 127.255.255.255 ネットワーク部 (8bit) ホスト部 (24bit ) 大規模ネットワークでの使用
クラスB 128.0.0.0 〜 191.255.255.255 ネットワーク部 (16bit) ホスト部 (16bit) 中規模ネットワークでの使用
クラスC 192.0.0.0 〜 223.255.255.255 ネットワーク部 (24bit) ホスト部 (8bit) 小規模ネットワークでの使用
クラスD 224.0.0.0 〜 239.255.255.255 下位28bitがマルチキャストグループID マルチキャスト用のアドレス
クラスE 240.0.0.0 〜 255.255.255.255 現在、割り当てが定義されていない 実験用のアドレス



 


 クラスAでは、第1オクテット (8bit) がネットワーク部であるので、残りの3つのオクテット (24bit) が
 ホスト部となります。つまりクラスAでは1つのネットワーク (セグメント) で割り当てられるホスト部の
 アドレスは16,777,214個 (2の24乗 -2) となります。この"-2"は、各ネットワーク部で予約されている
 ネットワークアドレスブロードキャストアドレスのことであり、これらはホストに割り当てられません。



 


 クラスBでは、第2オクテット (16bit) までネットワーク部であるので、残りの2つのオクテット(16bit) が
 ホスト部となります。つまり、クラスBでは1つのネットワーク (セグメント) で割り当てられるホスト部の
 アドレスは 65534個( 2の16乗 -2 )となります。この "-2" は各ネットワーク部において予約されている
 ネットワークアドレスブロードキャストアドレスのことであり、これらはホストに割り当てられません。



 


 クラスCでは、第3オクテット(24bit) までネットワーク部であるので、残りの1つのオクテット(8bit) が
 ホスト部となります。つまり、クラスCでは1つのネットワーク(セグメント)で割り当てられるホスト部の
 アドレスは 254個( 2の8乗 -2 )となります。この "-2" は、各ネットワーク部において予約されている
 ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスのことであり、これらはホストに割り当てられません。


 各クラスのアドレス範囲を10進数で暗記するのは大変かもしれませんが、2進数で暗記すれば簡単です。
 また、その際に各アドレス範囲の"始まり"部分だけを暗記すればOKです。終わりは始まりの一つ前です。

クラス アドレス範囲のはじまり ( 10進数 ) アドレス範囲のはじまり ( 2進数 )
クラスA 0.0.0.0 〜 00000000 〜
クラスB 128.0.0.0 〜 10000000 〜
クラスC 192.0.0.0 〜 11000000 〜
クラスD 224.0.0.0 〜 11100000 〜
クラスE 240.0.0.0 〜 11110000 〜



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