◆ SMTPとは
SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) は、電子メールを送信するために使用するアプリケーション層
のプロトコルです。メールソフトから、メールサーバへ電子メールを送信する際にこのSMTPを使用します。
SMTPは、TCP上で動作しており、SMTPサーバにアクセスするために使用しているポート番号は 25 です。

◆ POPとは
POP(Post Office Protocol)は、電子メールを受信するために使用するアプリケーション層プロトコル。
メーラでメールサーバから電子メールを受信する際にPOPを使用します。現在ではPOPのバージョン 3 が
主流なのでPOPといえばPOP3を指します。POPではパスワード情報は暗号化されずそのまま送信されます。
POPはTCP上で動作しており、POPサーバにアクセスするために使用しているポート番号は110となります。

◆ メールの送受信の仕組み - 簡易説明
下図では、CoolさんがCiscoさんにメールを送信しようとしています。下図の通りメールはCoolさんから
Ciscoさんに直接送信されるのではなく、一度メールサーバで受信して、相手に届けられることになります。

シーケンス |
説明 |
@ |
Coolさんがメーラでメールを作成して、メーラで設定したメールサーバへ、SMTPによりメールを送信。
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A |
メールを受信したメールサーバは、メールアドレスの@以降のドメイン名から宛先を確認する。
DNSより名前解決してIPアドレスを取得すると、SMTPによりcisco.comのメールサーバにメールを送信。
これにより、Coolさんのメールはcisco.comのメールサーバに格納される。SMTPの役割はこれで終了。
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B |
Ciscoさんがメーラでメールチェックを実行。
メーラで設定したメールサーバへ、POP3によりユーザ名とパスワード情報を送信。
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C |
メールサーバは、サーバ上に登録しているユーザ名とパスワード情報を確認し、ユーザ認証を実施。 |
D |
ユーザ認証が成功すると、宛先アドレスがCiscoのメールをメールサーバが送信。Ciscoがそれを受信。 |
◆ SMTPによるメール送信の仕組み - 詳細説明

メールクライアントは、上図の通りテキストコマンドにより要求を出すのですが、これをメーラが担当します。
メールクライアントからの要求コマンドに対して、サーバは3桁の数字により応答を行います。※上図にある
「This is a test mail」はメールの本文内容であってメールクライアントからの要求コマンドではありません。
◆ POP3によるメール受信の仕組み ( 詳細説明 )

SMTPと同様にPOP3の場合もメールクライアントから、上図の通りテキストコマンドにより要求を出します。
メールクライアントからの要求コマンドに対して、サーバは正常な場合は「+OK」、エラーが発生した場合
「-ERR」の応答を返します。応答はこの2種類だけとなりますがこの応答にメッセージを付加して送信します。
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