インフラエンジニア:ブラック企業とは

ブラック企業の明確な定義はありませんが、ブラック企業には一般的に次の特徴があります。

■ 社員を育てずに、使い捨てにする

■ 継続的に長時間労働が行われている

■ 残業代が支給されない(サービス残業ばかり)

■ 低賃金であり、昇給もほとんどない

■ パワハラとセクハラが常態化している

■ 結果として、大量採用・大量離職を繰り返している

さて、パワハラやセクハラが常態化している企業なんて論外であり、即座に辞めるべき、転職するべきなのですが、誤解されやすい点と、インフラエンジニアにとって低賃金とは具体的にいくらなのかを紹介したいと思います。

インフラエンジニア:30歳なのに400万円超えていない場合は

ブラック企業を定義する1つの基準に「低賃金であり、昇給もほとんどない」と書きましたが例えばインフラエンジニアとして5年以上の経験があり30歳になっているのに年収が400万円を超えていない場合、ブラック企業とは言わないまでも、間違いなく低賃金と言えますので、転職することを強くお勧めします。

ただし、ネットワークエンジニアもインフラエンジニアも「1997年~2008年」時代における比較的に高い給与に比べて、「2009年~現在」時代の給与の水準は明らかに下がっています。これは2008年9月のリーマンショックを境にこのような流れが進んだように思えます。

ですが、それでも30歳で年収300万円台とか、時給が2000円以下とか、インフラエンジニアという職種においては適正な給与でないと申し上げられます。

社員を育てずに使い捨てにする:正社員である場合にこれは問題

ここでは時々誤解されやすい点についてお話したいと思います。

先ず、インフラエンジニアとしてお仕事する場合、仕事場には一般的には以下の3パターンの社員がいるかと思います。フリーランスは一般的でないのでここでは対象として除外します。

1. 正社員

2. 派遣社員( 特定派遣:正社員の派遣 )

3. 派遣社員( 一般派遣:契約期間だけ就業する登録型の派遣 )

企業に正社員として採用されて仕事をしているのに、社内講習、外部研修、外部セミナーなど全くそのような教育の機会が与えられないだけでなく、OJTもなくいつまでもルーチンワークばかり任されている場合、つまり、キャリアアップなどが全くない仕事をさせられ続けている場合には「社員を育てずに使い捨てにする」に該当するブラック企業と言えます。

ですが、IT業界では正社員を育てずにこのような使い捨てにする会社はほぼないでしょうし、ここでは、それをお伝えしたいのではありません。

問題は、上述の「 2と3の派遣社員 」です。企業によっては、正社員と派遣社員を同じように扱う優良企業もありますが、基本的には正社員を中心に投資をするのが当然であることから、例えば正社員は外部講習を受けられたり、大きくキャリアアップする仕事を任せられたりすることがよくあります。そして、派遣社員は正社員の配下でのルーチンワークが多かったりしますが、これは当然ながら、派遣社員が育てられずに使い捨てにされているわけではないです

特定派遣の派遣社員の場合は、派遣先の企業ではなく自分の所属する派遣元の会社からスキルアップのための支援を受けたり、手厚いサポートを受けることになります。

一般派遣の派遣社員の場合は、派遣先でも派遣元からも何も支援を受けられないケースもありますが、その代り同年代のエンジニアに比べて給料が良いはずです。もし、正社員や特定派遣のエンジニアよりも給料(時給)が高くなければ、派遣先や派遣元会社を変更することも検討した方が良いかもしれません。それが登録型と言われる一般派遣の派遣社員のスタンスです。

以上の通り、同じ職場で働いていても、正社員・派遣社員では立場が異なるので、立場の違いを理解した上でブラック企業だと勘違いしないようにしましょう。あと、プラス思考も大切!

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